【広島】廿日市市・三次市・福山市・竹原市・神石の地酒紹介~お酒の石鹸とは!?~
みなさんこんにちは
前回の呉市・東広島市の地酒紹介はご覧いただけましたでしょうか
広島の地酒はまだまだ存在しますよ
今回は廿日市市・三次市・福山市・竹原市・神石高原町の地酒を6種紹介したいと思います
もし前回の紹介記事がまだの方はこちらからどうぞ
さらに、竹原市の藤井酒造さんがとある作品とコラボしたお酒や酒粕を使った石鹸の紹介もしていますので最後までゆっくりしていってください
広島の地酒を紹介
廿日市市
一代 弥山(いちだい みせん)
廿日市市にある、株式会社サクラオブルワリーアンドディスティラリーですが、1918年創業以来様々なお酒を製造されています
ウィスキーやジン、清酒に焼酎などお酒全般を扱っていますが、創業当時はウィスキーの製造が主だったようです
現在の社名を建設を検討中の時は、ウィスキーの蒸留は休止していて、そのノウハウを持った者もいない状態でした
現在の社名を設立してまず行ったことは、本場の蒸留所を訪れたり、洋酒の歴史や文化を学ぶといった0からのスタートだったという
品質への探究を常に追求し続ける事で、皆様に良い商品を提供したいとのこと
そんな株式会社サクラオブルワリーアンドディスティラリーさんで造られている一代弥山ですが「人に、食に、寄り添う日本酒」というテーマを掲げています
広島のお米と水を原料に、心を込めて造り上げた純米酒
フルーティーな香りと米本来のふくよかな味わい、呑み飽きしない後切れの良さが特徴の純米吟醸酒です
そのフルーティーさを存分に活かした、弥山スパークリングも好評です
細かく強い炭酸を入れることで、炭酸が抜けにくくゆっくりと味わうことができます
少し辛口にし、アルコール度数も11%に下げることで苦味を無くし繊細な料理にも合うように造られています
弥山はラベルにも広島の風合いを出したいとのことで、広島の茶道 上田宗箇流の家元、上田 宗冏さんに「一代弥山」の文字を書いていただいたそうです
三次市
美和桜(みわさくら)
三次市にある、美和桜酒造有限会社で製造されている美和桜です
1923年より創業し、1948年に「三和酒造」として有限会社化、その後1970年に現在の美和桜酒造へと社名を改める
美和桜酒造は、広島県産酒造好適米の主産地に位置し、原料米のほぼ全量を町内産で賄っております
なんと原料のお米を自家精米しているそうなのです
酒蔵のある三次市三和町は、澄んだ空気と清らかな水に恵まれた酒造好適米「八反錦」「八反」「千本錦」のふるさとで、蔵元自らも、米作りから手掛けることにより「より良い品質の酒米、より上質の酒造り」を造り上げているそうです
酒造りへの情熱をとても感じますね
2023年4月広島県清酒品評会にて千本錦の部で2位を獲得されたようです
紹介するのは、美和桜純米大吟醸(黒)です
爽やかさというよりも、どちらかというとこってり甘い感じで、旨みとコクが深いお酒
低温でゆっくりと発酵させたことによりどこか熟成感を感じさせるそんなひと品
その他も、辛口やにごりもあるので是非この機会に
福山市
天寶一(てんぽういち)
福山市にある株式会社天寶一、創業は1910年
地元で憧れる企業No.1でありたいと考えておられ、そのためには伝統を守りつつ最新の設備にも投資を惜しまないという素敵な会社です
重労働を軽減できる設備投資や、次世代に自信を持って引き継げる環境作りが必要だと従業員ファーストな考えを持っています
酒造りのこだわりも強く、常に大切に思っているのが食事との調和だそうです
「和の食材、食文化を最大限に生かす名脇役」をコンセプトに、料理の味を引き立たせながら、飲むほどに旨さを増す食事に寄り添うキレの良い酒を提供しています
仕込み水には、地下200メートルの「古代水」と呼ばれている物が使われているそうです
古代水・・なんだかかっこいい響きですね
古代水という超軟水と、丁寧な絞りが生み出す「柔らかな酸」が、フレッシュなキレの中に、心地良い余韻を運んでくれます
そして天寶一の目の付け所がなんともオシャレといいますか、アウトドアと日本酒を掛け合わせた「TakibiS”ake」というものも誕生しているようです
今キャンプブームがきているのは誰もが周知していることでしょう。TakibiS”akeと書いて「焚き火じゃけぇ」と読みます
現在、通常の「TakibiS”ake」と「TakibiS”ake Dry 生」の2種類が販売中です
Dry生は2023年3月に新発売されまだ新しいのですが、既に今期分は完売だそうです
キャンプ時の料理との相性を考えたお酒となっており、スパイスやオリーブオイルなどと合うお酒となっております
その他もweb限定商品で飲み比べセットも販売中で、天寶一をまだ飲んだことがない方は是非お試しください
竹原市
竹鶴(たけつる)
竹鶴酒造株式会社の歴史は古く、17世紀初頭、和歌山から竹原に移り住み「竹鶴屋」という屋号で創業
製塩業を営んでいたが、1733年に酒造業へ参入し、1951年に竹鶴酒造株式会社として法人化
・竹原の酒造りの歴史
竹原の酒造りの歴史は江戸時代初期までたどることができますが、広島藩の様々な規制はその発展を妨げます。
風土と歴史/竹鶴酒造株式会社より引用
明治維新後これらの規制が廃止されると、明治10年(1877年)の西南戦争の際、港湾業でも栄えていた竹原は船で九州へ日本酒の販路を開こうとしますが、同じく進出していた先進地・上方との品質の差を思い知ることとなります。
「時代の要求に応じる進歩した清酒を造るには、酒造業者の一致団結を図らなければならない」
竹原の酒造家たちは隣の安芸津町と共に技術の向上を目的として広島県初の酒造組合を結成し、実に20年以上かけこの問題を乗り越えます。現在の広島の日本酒造りの基礎は、竹原と安芸津を中心とするここ芸南地方で築かれたのです。竹鶴酒造の当時の経営者も中核として酒造組合を支えました。
いつ腐るか分からない酒造りが安定したものとなり、竹原は「灘以西第一の酒郷」と称されるほど日本酒造りが盛んとなりました。健全に最後まで発酵した日本酒は「きれ味」を備えます。「きれ味」は料理に慣れた味覚をリフレッシュし料理を最後までおいしく楽しむことができます。
またこの技術は先進地の模倣にとどまらず、旧弊にとらわれることなく新しい試みに挑戦して完成し、現在の「吟醸酒」造りの基礎となり、日本酒に新しい魅力を吹き込みました。私たちも先達の志を胸に、より良い日本酒造りと新たな魅力の創造を目指して挑み続けます。
竹鶴は清酒と小笹屋の2シリーズあります
清酒は一般的に手を出しやすい価格で食中酒として親しまれています
小笹屋とは、19世紀中頃竹鶴屋から改めた屋号であり、その歴史を表すよう名付けられたシリーズで、濃醇な味わいが竹原の風土を感じさせる、竹鶴酒造の酒造りを象徴する商品です
米だけを原料とした純米酒を薄めず原酒でいただくものとなっており、竹原をそのまま瓶詰したかのような味わいを堪能ください
龍勢(りゅうせい)
創業1863年、竹原の美しい町並み保存地区にある藤井酒造株式会社で龍勢は製造されています
1907年に第一回全国清酒品評会にて首席第一等、日本一の称号を獲得
藤井酒造のこだわりは、「酒は、人が造るものではなく、自然が醸すもの」をコンセプトにしています
人は自然の力が最大限発揮できるよう、できるかぎり工夫をこらしていく
人智を尽くすからこそ、自然の作り出す力に近づくことができるという
そんな藤井酒造が取り組んでいる伝統的な酒造りとは、純米であること・完全発酵であること・生酛造りへの挑戦の3つだそうです
・純米であること:純米酒のみを醸す全量純米蔵
日本酒は、米の酒です。米と米麹のみを原料として使用するのが日本酒本来の姿であるとのこと
・完全発酵であること:生命の力を最大限に引き出す
完全発酵のためには、酒酵母の栄養源となる麹造り、原料の処理段階から丁寧な仕事が必要となります。完全発酵を終えて誕生する酒は、まろやかな口当たりと飲み飽きることのない爽やかな旨み、軽快なあと口のキレを兼ね備えています
・生酛造りへの挑戦:自然の力と共に醸し出す
微生物と人間とが力を合わせて天然の乳酸を発生させ、健やかな酵母の働きを導く“生酛仕込み”は、時間も技術も労力も必要とされる高度な酒造技術だそうです。その手間を惜しまぬ酒造りを大切にしたいとのこと
龍勢には、クラシック・リミテッド・ヴィンテージコレクションと3つのシリーズがあります
クラシックは1974年に復活した龍勢のDNAを引き継ぐ、長年親しまれたシリーズです
リミテッドは酒米ごとの特徴を体現した龍勢。パッケージが戦隊物のヒーローのように色分けされていてそれぞれの性格を説明書きで書いてありとてもユーモアある商品です
ヴィンテージは龍勢最高峰のシリーズで、何やら高級そうな箱に入っています。お値段も凄いですが各瓶にシリアルナンバーが記載されており数量限定で取引されています
ヴィンテージシリーズ、一度は飲んでみたいものですね
神石高原町
神雷(しんらい)
神石高原町は三輪酒造株式会社、1716年創業
神雷の由来はその昔雷が酒造蔵に落ちたが大過なかった事、また神の宿る国『神石(じんせき)』にあやかり命名されました。「信頼して飲んで頂きたい」との想いも込められています
広島や神石という土地の恵みに感謝し、それを表現するお酒を造りたいとの思いでこだわっていることがあります
- 酒造米は広島県産にこだわる
- 広島県に伝わる軟水醸造法を基礎にした酒造り
- この神石の寒冷な気候と共に醪を醸す
- 蔵にある硬度の違う2本の井戸水を生かした仕込み
この4つを軸に酒造りに取り組んでいるそうです
三輪酒造は、中国山脈の山あい標高約500mに母屋・酒造蔵を構えています
高原に位置しているため夏は過ごしやすくお酒の貯蔵に適しており、冬は厳しい寒さから仕込み時期は氷点下になることがしばしばです
しかし冬の厳しい寒さはお酒の仕込みには必要不可欠な要素ですので、いい条件でお酒造りができるのは土地に感謝というのも納得ですね
神雷は「米味豊かで清涼感のある酒質」を目指して酒造りをしています
神雷に使用している仕込み水は軟水で、発酵にとって厳しい面があるようです。そこで広島の伝統的な軟水醸造法により麹をしっかり造り込み風味豊かな酒質を造ることが可能になりました
水は「山井戸水とボーリング井戸水」の2種類あり、お酒の特徴に合わせて使い分けをしているみたいです
山井戸水は、酒蔵裏山の深さ15m汲み上げる軟水で、柔らかい味わいにしたい時に使用
ボーリング井戸水の方は、酒蔵の深さ50mより汲み上げる中硬水で、発酵を促したいときに使用するそうです
水をうまく使い分けて最高のお酒を造っているなんて凄いですね
お酒のことではありませんが、三輪酒造の代表である三輪 裕治氏はイラストがとても上手で、メンバー紹介の人物画や工程説明のイラストもご自身で描かれたそうです
とても個性的でどこか懐かしい感じのイラストとなっていますので興味のある方は是非下のリンクからホームページへ飛んで見てみてください
藤井酒造さんはイベント盛り沢山
藤井酒造とたまゆらがコラボ!?
素晴らしい光景です。とても尊いです。
竹原の町並み保存地区を舞台にしたアニメ「たまゆら」という作品をご存知でしょうか
そのたまゆらがパッケージになった特別記念酒が販売されました
・・・がしかし、2023年4月22、23日に竹原で行われた「たまゆら同窓会」での限定販売だったためもう入手することができません
この記事を書いている一日前の事でした。同窓会があるのは知っていましたがまさかこんな素敵なお酒があったとは・・・無念
ネット通販等は対応していないようで、あくまでイベントの限定商品だそうです
それぞれのキャラのイメージに合わせて藤井酒造さんが各お酒をチョイスしたようです
高校生のキャラに日本酒のイメージをつけるというぶっ飛んだイベントですが、イラストが可愛いので全く問題ないですね
東京で映画『吟ずる者たち』の上映会が開催!
2023年5月14日(日)、広島が舞台の、吟醸酒の父・三浦仙三郎先生の生涯をテーマにした映画『吟ずる者たち』の上映会が東京で開催されます。
本人役で映画に出演している社長も、トークショーのゲストとして登壇するみたいです
日時:2023年5月14日(日)
13時45分~16時30分(予定)※開場 13時15分
場所:きゅりあん品川区総合区民会館1階小ホール
JR京浜東北線・東急大井町線・りんかい線 「大井町駅」 徒歩約2分
参加費:前売1,800円
当日2,000円
※4月30日までのお支払いで早割1,500円
※ほじゃひご来店時のお支払いの場合、5月7日まで早割対象
お酒の石鹸とは!?
藤井酒造では、お酒造りの際出た酒粕を有効活用する為、石鹸に配合し販売をしています
「酒花」という名前で、純米吟醸酒粕のエキスを配合しており、天然の潤い成分のはたらきにより保湿効果、美肌効果が期待できます
昔から酒蔵の杜氏さんや蔵人の手は、きめ細かくすべすべしていると言われています
これは酒粕に含まれている美容成分のおかげで、肌本来のもつ美しさが保たれているからです
良いお米と良い水から造られているお酒の酒粕成分ですから、なかなか真似できる品じゃないと思いますよ
洗顔にも使用できるみたいです
おひとつ税込330円からとなっております
オンラインショップでも購入できますので、気になる方は下のリンクからオンラインストアに足を運んでみてください
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます
広島には本当に沢山の酒蔵があり、どこもそれぞれこだわりをもってお酒と向き合っているのが取材を通じて伝わりましたし、とても勉強になりました
ただ飲むだけじゃなく工程やこだわりを知って飲むのでは違った味に感じることは間違いないですね
個人的に一番気になったのは酒花石鹸です
お酒じゃないんかいと総ツッコミをうけそうですが、酒粕から作られた石鹸とか気になりませんか?
もし使ってみた方がいたら、コメントでもTwitterでも教えてくれると嬉しいです
それでは長くなりましたがこの辺で。良い一日を!